Column

栄養の話

甘いものはどれくらいなら食べてOK?健康的なお砂糖との付き合い方

甘いものとの付き合い方
甘いものが健康に悪いって聞いたのですが……太っていなくてもやめるべきですか?
確かにお砂糖を毎日摂りすぎると、太らなくても「キレやすくなる」「肌荒れを起こす」ことがありますが、食べ過ぎなければ問題ありませんよ
私、食べ過ぎ状態になっていないか心配です…!
今回の記事では、甘いものとの付き合い方を学んでいきましょう!

・砂糖摂り過ぎのサイン

・1日に摂ってもいい砂糖の量

・お砂糖との付き合い方

この記事を書いたあこ先生は、こんな方です!
・元病院勤務の管理栄養士で月間150名の栄養相談実績
・薬膳、マクロビオティックに精通
・料理教室やレストランのメニュー開発を経験

太るだけじゃない!お砂糖で起こる体調不良

お砂糖って摂りすぎるとどうなるの?
お砂糖の怖いところは、「食べないといられない」という中毒症状になってしまうことです

甘いものって、なぜ食べすぎたらいけないといわれるのでしょうか?

それは、食べすぎるとどんどん中毒症状が出て、甘いものがないと生きられない人になってしまうから。

その状態になる前から、実は私たちの身体はあらゆる不調をおこし、「砂糖摂りすぎサイン」を出してくれています。

甘いもの食べ過ぎチェック

私、太っているわけでもないし、お砂糖摂りすぎてはないと思います!
「甘い物摂り過ぎ=太っている」とは限りません!以下の項目をチェックしてみましょう。

✓眠たい

✓だるい

✓朝起きるのがつらい

✓ちょっとしたことでイラっとする

✓けんかっ早くなる

✓下痢又は便秘

✓お米がおいしくない。

✓甘いものをごはん代わりにしたくなる

あなたはこの症状に心当たりはありますか?

この中で2つ以上、当てはまるものがあれば、それは甘いものを食べすぎているサインかも。

睡眠時間はそれなりに確保できているのに、「朝起きるのがつらい、だるい……」ということが起こっている場合は、甘いもの(やアルコール)の影響であることが多くあります。

また、甘いものを食べすぎていると、ごはんそのものの味を感じにくくなったり、野菜そのものの味も受け付けなくなったりします。

砂糖ってどれくらい摂っていいの?許容範囲は?

お砂糖って1日どれくらい摂ってもいいものなの?
体格や生活習慣にもよりますが、女性が摂っていいお砂糖の量は1日に37~38g、スティックシュガー12~13本くらいが目安と言われています。

砂糖ってどれくらいならOKなの?

これ、多くの方が一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?

WHO(世界保健機関)では、「成人および児童の糖類摂取量」のガイドラインを定めていてそのガイドラインによれば「成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、エネルギー総摂取量の10%未満に減らすよう勧めている」とあります。

また

「5%まで減らして、1日25g程度に抑えると、更に健康効果は増大する」

との見解を発表しています。

遊離糖類とは、単糖類(ブドウ糖・果糖等)及び二糖類(しょ糖・食卓砂糖等)のことで、人が食品・飲料に添加する糖類のほか、蜂蜜・シロップ・果汁・濃縮果汁中に天然に存在しているもの。(「内閣府食品安全委員会」HPより)

日本人女性が摂ってもいい砂糖の量は13~14g程度

あなたは25gといわれて、ピンと来るでしょうか?

なかなかわかりづらいですよね。

わかりやすく言うと、スティックシュガー(1本3g)を8本程度OKということです。

この25gというのは、1日の総摂取カロリーが2000kcalの場合を想定して出されている数字です。

仮に、日本人の女性で、活動量が少ない人の場合は1日の必要カロリーは1500kcal程度だと言われていますので、このカロリーで5%未満のお砂糖の量を計算すると、お砂糖は1日に13~14g、スティックシュガー6~7本ということになります。

注意!料理にも砂糖は含まれます

結構たくさんとっても大丈夫そうですね♪
実は、意外とお料理にもお砂糖って使われています!

結構、量をとっていいと感じませんでしたか?

私も正直なところ、こんなにとっていいんだ。って思いました。

けれど、よく考えてみると……これはお菓子からとっていい砂糖の量ではありません。

料理に含まれる砂糖の量も合わせてになります。

もちろん、砂糖に限らず、みりんやはちみつ、人工甘味料やメープルシロップなどの甘味も含めての話ですし、ケチャップやソース、ドレッシングに含まれている砂糖も加味しての量です。

そう考えると、結構、この量を超えている方って多いのではないでしょうか。

見落としがちな調味料に含まれるお砂糖

調味料って、お菓子ほど砂糖が入っていたりするんですか?
メーカーによって異なりますが、意外と調味料でお砂糖を摂っている可能性がありますよ!

調味料に含まれる砂糖(ブドウ糖、ショ糖)の明確な量というのは、公表されていないため、今回は栄養成分量を利用して判断します。

(今回は五訂増補 日本食品標準成分表の「単糖量」から換算しています)

ケチャップ、ソースなどに含まれるお砂糖の量

ご家庭でよく使われる甘い調味料の代表として、みりん、ケチャップやソース。

この3つの糖質量を大さじ1杯で換算すると…

みりん   2.7g

ケチャップ  4g

ソース      4g

の砂糖の量が入っている計算になります。

ドレッシングに含まれるお砂糖の量

ドレッシングについては、製品によってばらつきがあるため、実際の商品から換算すると

リケンの青じそドレッシングの場合 大さじ1で約2g

キューピーごまドレッシングの場合 大さじ1で約3g

の砂糖が使われているようです。

なのでどれも、大さじ1杯程度でスティックシュガー1本分というイメージですね。

お砂糖の代替品も摂り過ぎ注意?

一方で、砂糖の代わりの甘味料として使用されやすいはちみつとメープルシロップ。

この2つについては栄養成分表からショ糖の量を調べたところ

はちみつ 大さじ1(約20g) で15g

メープルシロップ 大さじ1(約18g)で11g

の砂糖(ショ糖)量でした。

結構、気づかないところにお砂糖が入っているんですね…
神経質になる必要はないですが、お砂糖が入っていることを知っておくことは大事ですね

健康的な甘いもの生活を送るA子さんの1日

実際、どんな食事ならいいんでしょうか?
では、砂糖25g程度となる1日の食事&間食をシュミレーションしてみましょう!

砂糖25gの食生活実例。

今回は、砂糖の量だけに着目して、「健康的な甘いもの生活」の実例をあげていきます。

注意

・白米より玄米の方がいい、丼物はご飯の量が多すぎる!

そういったご意見もあるかと思いますが、今回は砂糖だけにご注目ください。

・今回は野菜に含まれるショ糖の量は除外し、調味料・甘味料からのショ糖の量が25g以下になる食事例をお話しします。

【朝食】

・白米

・野菜たっぷりの味噌汁

・オムレツ(ケチャップ大さじ1使用)

・プチトマトとキャベツのサラダ(胡麻ドレッシング大さじ1使用)

・お茶

砂糖の量:4+3=7g

【昼食】

・親子丼(1人前あたりみりん小さじ2使用)

・お吸い物

・ほうれん草のごま和え(1人前あたり砂糖小さじ1/3使用)

砂糖の量:1.8+1=2.8g

【間食】

明治カカオ72%チョコレート2つ(1個当たり砂糖1.6g×2つ)

カフェオレ 1杯【スティックシュガー(砂糖3g)1本入り】

砂糖の量:1.6×2+3=6.2g

【夕食】

・ごはん

・味噌汁

・きゅうりとわかめの酢の物(1人前当たり砂糖小さじ1/2使用)

・カボチャの煮物(1人前当たり砂糖小さじ2使用)

・豚の生姜焼き(1人前当たりみりん小さじ1使用)

砂糖の量:1.5+6+0.9=8.4g
1日トータルの砂糖量=24.4g

見事25g以下におさまっていますね!

和食は砂糖の量が多いイメージが強いですが、普通に料理をしている分には、和食中心の食事をしていて砂糖を摂りすぎることはないです。

むしろ、ケチャップやドレッシングの方が、大量に使えば砂糖の摂取過剰を引き起こしかねないため、注意したいところですね。

少量なら食べてOK?

食事でのお砂糖の量に気をつけていれば、お菓子も食べられますね♪

今のシュミレーションで、気が付いた方もいるかもしれません。

間食をしていたとしても、25g以下の砂糖摂取量は実現できるんです。

そう、食べていいんです!!

今回のシュミレーションでは、ハイカカオのチョコレートとカフェオレをおやつにしていますが、カフェオレを無糖で飲む人の場合は、チョコレートの量をもっと増やしたって何ら問題ありませんし、ハイカカオではなくても、ミルクチョコレートでもOKです。

それに、普段ケチャップやソース、ドレッシングをあまり使用していないという方は、その分おやつでクッキー2、3枚を食べていたとしても、悪影響はほとんどないといえます。

これはあくまでも「健康的なラインである25g」の場合です。

「健全な状態であるとされている50g」を目標にするのであれば、結構満足できる甘いものの量を食べられるのではないでしょうか。

甘いものはゼロにしなくていい!甘いものと付き合う心得

お砂糖摂るのがだんだん怖くなってしまいました…
大事なことは、正しい付き合い方を知ることです!

これで、甘いものの量や砂糖50g、25gのイメージが少しついたのではないでしょうか。

別にチョコレートを食べていてもいいんです。

たまにはぜんざいやアイスクリームを楽しんでもいいんです。

家でピュアココア(砂糖が入っていないココアパウダー)+牛乳+スティックシュガー1本を使ってココアを作ることも、ヨーグルトにはちみつをかけて食べるのも、問題ありません。(乳製品の取りすぎは疾患のもとになりますのでご注意ください)

大事なのは、「適切な距離を保ってお砂糖と付き合う」ことです。

お砂糖は、食べ過ぎが続くことで、砂糖による不調が進行し、

◇精神的に不安定

◇免疫力低下

◇体内の炎症反応⇒肌荒れ・腸内環境悪化・糖尿病

◇不妊症

などの症状が出て、皆さんを悩ませることに繋がります。

しかし、必要以上に怖がる必要はありません。

ポイントは「食べ過ぎると」です。

つまり、食べ過ぎなければ、大丈夫なんです。

ゼロにしなくてもいい理由

「砂糖はよくない」

よくそういう言葉は耳にしますが、本当に0じゃなきゃダメなんでしょうか?

お酒だって、少量であれば「百薬の長」といわれます。

ですが、量が過ぎると「咽頭や食道、胃や肝臓・膵臓」などあらゆる場所に炎症を起こさせて、がんになる確率を上げてしまうこともあります。

これと同じように、甘いものも、1日1,2個のチョコレートであれば、逆に血糖値を安定させてくれるのに役立ったり、空腹すぎてイライラするのを抑えてくれたりもします。

なので0を目指す必要は全くないと私は思います。

砂糖中毒にならないために避けるべき食品

今日のシュミレーションを通して、今までの自分はどうだったか、ぜひ振り返ってみてくださいね。

そして、ちょっと砂糖の量が多かったかも!! という人は、今日から減らしていきましょう。

「適切な距離を保ってお砂糖と付き合う」ために、避けておきたい食品を以下の記事で紹介しているので、是非参考にしてくださいね!

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